Category [俳句 ] 記事一覧

六月の句綴り

6/1  巻きもどす胎の記憶や文字摺草6/2  木から樹へつらなるこゑや四十雀6/3  麦笛や切傷絶えぬ少年期6/4  ひとひらの泰山木のいよ匂ふ6/5  閉ざされし鉄扉に翳を花茨6/6  ガリ版のインク匂へる芒種かな6/7  幸うすき皇子の墳墓や蜻蛉生る6/8  若竹の艶ますよべの雨しづく6/9  ささらなる音のみちびき岩清水6/10 時の日のゆびをり数を唄ふ子よ6/11 うつろへる心かくさず七...

五月の句綴り

5/1  魚島や明けまちやらぬ釣の宿5/2  躑蠋躑蠋躑蠋躑蠋の自己主張5/3  うら若き妊婦しづしづ春日傘5/4  異なもののひよいと出でたる潮干狩5/5  大いなる幟はためく立夏かな5/6  たかんなの確と大地をつかみをり5/7  廃村の荒れ凄まじや桐の花5/8  幼子の水を蹴るこゑ聖五月5/9  街中は音の坩堝や夕薄暑5/10 吾(わ)も汝(なれ)も命ひとつや愛鳥日5/11 沈み根か卯波のふ...

四月の句綴り

4/1  だまし絵の水に輪廻や四月馬鹿4/2  帆船の舳先はナイフ春の波4/3  吾もまた野の陽炎よ歩みゆく4/4  青麦やふるさと捨てし日の記憶4/5  清明の水音(みおと)や人を呼ぶごとく4/6  菜の花を咲くだけ咲かせ村さびし4/7  初虹のあえかなること哀しまず4/8  金色(こんじき)の鯉の気息や仏生会4/9  逃水や先をゆく子のもう見えず4/10 飛石の綾に遅日を分かち合ふ4/11 蒲...

三月の句綴り

3/1  茹で上がるちりめんじやこの目の無数3/2  双蝶の追ひ追はるるや狂ほしく3/3  夕暮れて薄紅梅の際立てり3/4  ゆらめきを海女に映すや磯焚火3/5  白亜紀は近しきむかし山火燃ゆ3/6  啓蟄の天地なにやら慌ただし3/7  名も知らぬ一木なれど芽立けり3/8  ユートピアあれかしあまた蜷の道3/9  織田作の闊歩せし街マント脱ぐ3/10 隠湯の階を暖雨に濡れゆけり3/11 国引きの波...

二月の句綴り

2/1  三寒四温海光に目をほそめけり2/2  寒紅の美しき言の葉放ちけり2/3  夜をつめて火を焚く神事冬惜しむ2/4  立春の水ゆたかなる河馬の池2/5  野仏をしかと春日のいだきをり2/6  斑雪嶺や父おもむろに鉈を砥ぐ2/7  入相の潮の香を濃く白魚(しらお)汲む2/8  たをやかなをみなの五指や針供養2/9  雪垢(ゆきあか)や札所へ二里の道しるべ2/10 ハミングの春セーターとゆき違ふ...

一月の句綴り

1/1  八重垣をなせる稜線初明り1/2  巫女のふる鈴音の空へ年新た1/3  山水の去年より流れ来し音か1/4  喪の人の賀状なきこと哀しめり1/5  小寒や雪野に影のひとつだに1/6  武蔵野の雲とおよぐや梯子乗1/7  よく笑ふ子の紅顔や七日粥1/8  母ひとり子ひとり成人式の夜よ1/9  日に映ゆる少女の和毛春小袖1/10 街道の此処より峠鐘氷る1/11 オリオンの真下かそけし海人(あま)...

師走の句綴り

12/1  水神の統べるあふみや北颪12/2  手弱女の息もて熾す備長炭12/3  ほとばしる水にうたすや赤かぶら12/4  河豚鍋や賭して今世(こんぜ)を生ききたり12/5  人の世の四角を丸く炬燵猫12/6  明日香野に青女(せいにょ)の舞へる朝かな       *青女=霜12/7  大雪(たいせつ)や旧街道の寂ふかく12/8  指切りて約すあしたや冬落暉12/9  父の座の褞袍の父ぞ懐かしき...

霜月の句綴り

11/1  玉章の枯びし蔓をひけば揺れ      *玉章(たまずさ)=烏瓜11/2  草の香の失せし路辺や露時雨11/3  掌にかすか油のにほひ夜学生11/4  大淀に舫ふ木舟や秋気澄む11/5  やみくもに叩く小啄木鳥や木から木へ11/6  山影の落ちし過疎の田紫雲英撒く11/7  バーナーの火の蒼々と冬立てり11/8  冬麗の海たひらかや鳶の笛11/9  掻巻や山処(やまが)に風の泣ける夜11...

神無月の句綴り

10/1  秋麗や雅楽の舞のしづやかに10/2  実柘榴や殉教の碑の日にぬれて10/3  漣は湖の言の葉律(りち)の風10/4  人の世の一夜短し望の月10/5  肩車せがむ子のゐる良夜かな10/6  錆鮎や故山の風の荒れそむる10/7  長き夜や光源氏のいつ眠る10/8  竹林の風音しるき寒露かな10/9  亡き母の箱膳いまも麦とろろ10/10 蛇穴に入るを見つむる女かな10/11 妹(いも)が...

長月の句綴り

9/1   手刀の所作うつくしや勝相撲9/2   風のなき夕の一路や一葉落つ9/3   郷老いて鵙の高音のいくたびも9/4   声かけてゆくは旅人鯊の秋9/5   身の上に耳かす炉辺秋の宿9/6   葬の夜の真なる闇やちちろ虫9/7   しらしらと夜気の消えゆく白露かな9/8   爽涼や海見るための椅子ふたつ9/9   芒野におぼるる狐狸のありなんと9/10  古釘に錆ある蚊帳の別れかな9/11 ...

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